太りたい人種
世の中の大多数の人は痩せたいと思っているだろう。
しかし、稀に太りたいと思っている人も存在する。
そんな少数派に所属するのが僕だ。
正確に言うと僕は太りたいというより、普通の体型になりたい。
身長178センチ、体重61キロの僕のあだ名はしばしば、ごぼう、もやし、ナナフシ、さい箸などとにかく長細いものに例えられる。
普通に酷くない?
慣れたとはいえ、毎回僕のメンタルは軽いジャブくらいの衝撃を受ける。
体質的に太れないのは分かっているが、諦めがつかない。
半年前に意を決して増量のために毎日5食の生活をした。
体重は5キロ増えたが、一ヶ月で諦めた。
最初の一、二週間はモチベーションも高く順調だった。
三週間を超えたあたりから食べ物を見ただけで満腹になったように感じるようになった。
四週間を過ぎた頃には何を口に入れても味を感じなくなった。
ちょうど一ヶ月が経った日にこのままデブ活を続けるか自問自答した。
僕は迷うことなくやめた。
増えた体重は五日で元の体重に戻った。辛たん。
人生で一番過酷な一ヶ月だった。
自己制御ができないデブ共は僕のことを少食の乞食だと馬鹿にするかもしれない。
だが、これだけは言わせてほしい。
お前らの食欲を分けてください。
素直に羨ましいです。
結局無い物ねだりなのかもしれない。
結論はデブもガリも病気になりやすい。